6/27/2007

文句あっか!その3 天使



すわッ、心霊写真か?と最初は驚いた私達、なんとよく調べると、何てことはない。唯の撮り辱なり~、というお粗末なお話。
これを文句云わずしておられようかといった私の今の気持ちでアリマス。

毎週水曜日の夫の出勤は夕刻に定例会議出席の為にいつもよりも遅いので、火曜夜は深夜過ぎてもなかなか就寝しないのです。
「起こして悪いけれど、カメラはどこかなァ。ちょっと気になるのを今写真にとってみたいのだけれど、、」と夫が寝ていた私のところに来たのがもう午前3時近かったようでした。
カメラを手渡してまたベットに就いた私でしたが、朝私の出勤時間には夫はグウグウイビキの人であり、カメラは私のバッグ(お気に入り和製巾着であります)に戻されていたので、そのまま出勤したのです。
お昼休みに夫が何を撮りたかったのかとデジカメを覗いて見ると、ヤヤッ!何やら不思議な写真が数枚あるではないか。
さっそく「いったいこれは何を撮ったの?」と夫に電話してみた。
「あァ、どういう風に撮れているのか見てないのだけどね、顔が二つ見えたと思ったんだよ。写真そのままにしておいてよ、見たいから。帰宅したら説明してあげるからね」と言って会話終了。
え~っ、顔が二つ?何処に?でも、この黒々とした陰はナンナノダ?
それにこの光の玉は?よくみるとスマイリーフェイスにも見えるし。
光の玉が数個あるのと、無いのと、、それに陰が左から右に移動していて、不気味ではないか。
いつも霊感があると云っている主任長Lさんにこっそり見せたのでした。
「あ~、これはねェ、天使よ。絶対そうに違いない。貴女のハズバンドには天使がついているんだわ!貴女のご主人はとても心の温かい人なんでしょう」と彼女は自信ありげに言う。
「えェ、まァ、、人間的には善い人間の一人と私は思っていますけれど、、」と私。
まァ、そう云えば、数年前にあと半年の命と宣告されたあの時も全く予期せずしてミラクルが起きたっけ。レントゲンにも映って見えなかった異例の心臓脈が手術中に発見され、6箇所のバイパス手術を受けて、今こうして普通の生活を営んでいるわけですから、あれが幸運の女神か天使の仕業でないとしたら説明がつかないわけだし、、、。

帰宅して昨夜夫が写真を撮った場所でのんびり葉巻をくゆらしている息子に「ネェ、これどう思う?」と写真を見せたところ、これは愉快とばかりに息子も乗り気になって写真検証をしてみようという事になったのでした。

結果発表いたしま~す。
検証の結果、この光の玉はフラッシュの反射光がチリにあたった結果のようです。
それとこの陰は光センサーを部分的に左指が抑えてしまっている為のものです。
しかし、夫が顔を二つ見たというのは一体何なのでしょう。
と話していると、当の夫が帰宅しました。
「どれどれ、写真を拡大してスクリーンに出してみてごらん。ほらね、この水泳ショーツの下部のしわが一方は男の横顔に見えるし、もう一方も半分がほら、目と口と頭に見えるけれどなァ。ほら、あの、心理検査に使うような、一旦そう見えると頭がそうとしか見えなくなる事ってあるからね」
な、な、なんだッ?
ショーツのしわァ!!黒い影は関係なかったの?それに、光の玉は?
『クレージィ!バッカじゃなかろか』あのねェ、ショーツのしわを撮る為に朝の3時に私を起こしてカメラを探した訳?
世界中を股に航空支店建て直しをして回った貴方、そして今は大学で偉そうに人を使っている貴方。なのに、なんて貧相な考えなのッ!
早とちりした私も悪いけれど、しかし、ねェ。
あ~、今日の半日を何となくワクワクして色々考えた事、すごく恥ずかしいワィ。
それにしても、この次主任長Lさんに会ったら、「夫が見たものは天使ではなくて、ショーツのしわでした」なんて云えない。絶対に云えない。

貴方、これからはやはりもっと早く就寝なさることをお奨め致しますですワヨ。

6/09/2007

軽くお喋り 12 - お久しぶり、またね


久しぶりにSさんが来店した。Sさんは以前一緒に夜勤をしていた2児の母Dさんのご主人である。そのDさんという仲間は最後の最後まで明るい笑顔を絶やさずに癌と戦って逝ってしまった、私にとっては何時までも心の奥に思い出を残していった人なのです。
「子供達は元気にしていますよ。私達もなるべく妻のいた頃と同じに明るく生活していくように勤めています。とにかく妻は苦しい時も悲しい時さえ私達に笑顔を絶やさないでいてくれましたからね。」とSさんは笑顔を見せて云う。
小旅行をするのに必要な小物を買いにきたそうな。
「楽しい旅行をなさってね。またの日まで、さようなら」と手をふって見送ったSさんの後から笑顔のDさんが私に手を振っているような気がした。

久しぶりにI君が来店した。I君は4年前にカメラ部の店員をしていて、当時ティーンの彼の勤務態度はどちらかと言えばあまり高く評価されてはいなかったようでした。
彼にしては東洋人と一緒に働くのは初めてとの事と、私の年令不肖なところもあってか私を仲間として受け入れてくれた風であったが、特別親しく会話をしたことはなかったのです。と、或る日、突然に4人もの解雇者が出たその一人が彼でした。解雇理由は年少者飲酒取締り違法という事でした。当時若い勤務仲間が集まってゲームをしたり、パーテーに出かけたりしていたそうで、勤務先店飲酒部から年少者であるのに仲間に飲酒物を販売させてロッカーに隠していたのをみつけられてしまったのでした。
久しぶりに見るI君は大人になって話し振りもしっかりしているのにちょっと驚いた私でした。
「ロングタイム・ノーシー!(久しぶり!)ハウ・ハヴ・ユー・ビーン?(元気?)」との私に応えた彼は「ドゥーイング・ジャスト・ファイン!(とっても元気だよ!)」とちょっと胸をそらして笑ってみせ、そして続けて云うには、「今はマイアミ市でポリスマンをしているんです」と。えっ?ポリス?年少者取り締まりに関わった君が、今は年少者取締りをする側なのね、今度は。へェ~~。
多分過去の解雇事件が彼に良い体験となったのやもしれない。
彼の顔はポリスである事の誇らしげな輝きに以前のパンク(小僧)時代の風貌を打ち消してしまっているのを見た私はそうと確信したのでした。
若いときの失敗を将来の成功に活かした良い例を見た思いです。
「ハヴ・ア・グレート・デー!(じゃあ良いお暮らし)テーク・ケア(身体には気をつけて)」「ユー・ツゥー!(貴女も)シー・ユー!(またね。)」

久しぶりにHさんが来店した。彼女は私が日中勤務になる為に新しく夜勤に雇われた3人の内のひとりで私がトレーニングした一人でした。勤め始めて2ヶ月程で彼女は夜勤の仕事量の多さと、難しい人間関係に嫌気がさしたという事で退社、今は最寄の総合病院の会計の仕事についているそうです。
「私は貴女の様にはやって行く自信もなかったし、何せあんなわずかな給金でマネージャー達の仕事を廻されるのには我慢がならなかったのよ。仕事は次から次に増えていく一方で、神経は磨り減る一方なんて、割りに合わない仕事だと気がついたのですぐ辞めることにしたわけ。ま、今の仕事もおいおい不満が出てきてはいるんだけれど、ここよりはマシかなって思うんでね。」と彼女。
良かったじゃない、ここでの辛い2ヶ月が貴女を一回り大きくして、ちょっとの不満には巧く対応出来る貴女が今あるのだから。
私も今までの人生で数多くの仕事についてきて、今はまたその原点に立っている思いなのですよ。
人間はどのような立場でもその体験を次の生活に活かす事ができますものね。
「ハッピー・ツゥ・シーユー!ホープ・ツゥ・シーユー・アゲイン(貴女にお会いできて本当に良かった。またね。)」